「居場所なんて、大事に思えるヤツがひとりいたら、
そこが居場所になんだよ、きっと」

日韓コラボで書籍化されたボーイズラブコミックが、韓国に続き、台湾、フランス、そして日本で出版されました。

キミのセナカ
日本版「キミのセナカ」
韓国版「너의 뒤에서」
台湾版「在你背後」
フランス版「MES YEUX RIVÉS SUR TOI」
英語版「Staring At Your Back」

「誰と繋がるかで世界は変わる。見え方も、何もかも。」

〈作者あとがき〉

プロローグとなっている「キミのいるトコロ」は、2012年に、同性を好きな十代のための「10スタート」というサイトから依頼を受けて描いた単発の漫画でした。2015年の夏、韓国の出版社6699pressのジェヨンさんからの、ゲイを応援する漫画を描いて欲しいという依頼のメールを読んだ時に、居場所を見つけられずに悩んでいるタケルと公太郎が頭に浮かび、ふたりのその後の物語「キミのセナカ」を短編として描きました。
その後ジェヨンさんの提案で物語の続きを少しずつ描き進め、二つの短編で完結するはずだったふたりの物語は、2019年に韓国で一冊の本となり、台湾版、フランス版と続き、今回、loneliness booksの潟見陽さん、サウザンブックスの古賀一孝さんのご協力によりクラウドファンディングが成立、逆輸入のような形で日本での出版が決まりました。
第4話の「これ以上」は、クラウドファンディングを支援してくださった皆様へお礼として新たに描き下ろしたエピソードです。

この物語は、大きな事件などは起こらず、悪役も登場しません。皆優しい人達ばかりです。それでも、ときに何気ない言葉に傷ついたり、ほんの小さな出来事が、タケルと公太郎には大事件だったりします。誰もが経験したことがあるような、傍から見ればもしかしたら退屈かもしれない日常の些細な事のひとつひとつを、ふたりと同じ時間を生きているような気持ちで描きました。

「誰と繋がるかで世界は変わる。見え方も、何もかも。」

タケルが物語の中で言うように、誰と出会うか、その出会いをどれだけ大事に思うかで、自分の住む世界は全く変わって見えるのかもしれません。
僕には世界を変える力はありませんが、この漫画を読んでくれた皆さんが、読んでいる間、そして読んだ後に、少しだけ世界が明るく見えたなら、とても幸せです。

2021年1月 野原くろ

「この町に僕の居場所はないって、ずっと思ってた。」

〈ストーリー〉

地方都市で暮らす男子高校生のタケルは、日々居場所のなさを感じている。
小学生の頃に転校していった同級生の公太郎が町に戻り、ふたりで過ごすうちにタケルの公太郎への気持ちは強くなる。
いつしか嫌いだった自分の町を好きになっていくが…。

何気ない言葉に傷ついたり、日常の些細な出来事を丁寧に描いた物語。

〈販売サイト〉

フランス版は日本のAmazonで購入可能です。